ダイショー

投資家の皆様へ

To Investors

ごあいさつ

株主の皆様には格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
ここに、当社第60期(2025年4月1日~2026年3月31日)の事業概況のご報告とご挨拶を申し上げます。
食品業界におきましては、原材料費・物流費・人件費の上昇を背景とした価格改定の動きが継続する一方、消費者の節約志向は依然として強く、厳しい事業環境が続きました。加えて、近年は気候変動の影響も大きく、残暑の長期化など季節変動によって需要動向が左右されるなど、経営環境の先行きは引き続き不透明な状況にあります。
このような環境のもと、当社は、次のステップへ向けた施策の立案と実行を念頭に、2028年3月期までの3か年の中期経営計画に基づく取り組みを新たに開始しています。次世代を切り開いていくために「Challenge 2028 ~世界に誇れる企業へ~」をテーマとして、ファン(FAN・FUN)を大切に食の楽しさを創造する企業風土を醸成し、市場づくり、モノづくりにおいて「“楽しい味”で 世界にプラスを。」というビジョンを徹底的に追求してまいります。
その具体的な施策として、部門横断型のプロジェクトチームで企画・開発した第1弾を2026年の春夏商品としてリリースしました。また、定番商品のブラッシュアップに加え、新しい食べ方や利用シーンの提案など、購買意欲の維持・向上に向けた工夫を重ねながら、新規顧客の開拓に注力してまいりました。以上の取り組みの結果、当事業年度における売上高は274億89百万円(前期比104.8%)となりました。
利益につきましては、営業利益は6億80百万円(前期比103.7%)、経常利益は6億66百万円(前期比99.0%)、当期純利益は4億55百万円(前期比99.3%)となりました。なお、当期の配当につきましては、1株当たり21円とさせていただきました。
株主の皆様におかれましては、何卒一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長
松本 俊一

松本俊一

トップインタビュー

第60期の業績および期中の取り組みへの評価をお聞かせください。

当期の製品群別概況では、液体調味料群の小売用製品においては、『秘伝 焼肉のたれ』をはじめとする焼肉のたれ類が売上を牽引するとともに、鍋スープにおいては「博多もつ鍋スープ」が好調に推移し、いずれも主力定番製品が堅調に推移しました。
鍋スープについては、残暑の影響により立ち上がりに遅れが見られたものの、新しく投入した「監修鍋スープ」が好調に推移し需要を喚起したことで、全体の販売拡大につなげることができました。
業務用製品では、オイルソース類を中心に売上が拡大し、時短・簡便ニーズへの対応を進めたことにより、精肉向けや惣菜向けを中心に通期での成長につなげました。
粉体調味料群においては、「味・塩こしょう」シリーズが上期から好調を維持し、安定した売上基盤を確保しました。一方、業務用製品については一部で厳しさが見られました。その他調味料群においては、「スープはるさめ」シリーズなどが底堅く推移したものの、業務用製品については通期を通じて厳しい販売環境が続きました。この結果、売上高は前期を上回る増収を達成いたしました。
上期においてはコスト増の影響が大きく利益面で厳しさが見られましたが、通期では収益面において持ち直しの動きが見られました。厳しい事業環境の中においても、中期経営計画に基づく取り組みを着実に推進し、収益構造の改善と次の成長に向けた基盤づくりを進めることができた一年と評価しております。
今後も持続的な成長の実現に向けた取り組みを着実に進めてまいります。

第61期(来期)の見通しについてお聞かせください。

現在の日本経済は、賃上げの定着が消費を下支えする一方、原材料費や物流コストの高止まりが続き、食品業界における価格改定は引き続き避けられない状況にあります。消費者の節約志向が一段と高まるなか、企業には価格以上の付加価値の提供がこれまで以上に求められています。加えて、気候変動に伴う需要変動や市場環境の変化も顕在化しており、経営の舵取りにはこれまで以上に高い柔軟性が不可欠となっています。
取引先や競合各社ではデータ活用やDX投資が加速し、競争環境が大きく変化しています。当社がこれまで強みとしてきた「情報を活かした提案力」の優位性を維持・強化するうえでも、さらなる高度化が急務であると認識しております。今後の持続的な成長には、一人ひとりの創意工夫を最大限に引き出すとともに、組織としての連携を一層深め、総合力を高めていくことが重要です。
新体制が発足した2024年4月以来、当社は「“楽しい味”で世界にプラスを。」というビジョンの実現に向けた取り組みを推進してまいりました。第61期においては、次なるステージとして「ビジョンの深化と価値実装」を掲げ、ビジョンをより具体的な価値として市場・顧客・組織へと着実に届けてまいります。
その実現に向け、第61期は2つの重点テーマを設定しております。第一は「業務価値(プロセス価値)の向上」です。デジタル技術の活用と業務プロセスの高度化を通じて、品質・効率・再現性の向上を図り、強固な事業基盤の構築を目指します。第二は「情緒的価値(顧客体験)の向上」です。人にしか創り出せない価値を磨き上げることで、他社には模倣できない独自の魅力を創出してまいります。これら2つの取り組みを車の両輪として機能させることで、当社ならではの競争優位の確立を図ってまいります。
以上の施策を通じて、第61期通期の業績見通しにつきましては、売上高285億円、営業利益7億円、経常利益7億円、当期純利益4億20百万円と予想しております。
今後もダイショーの経営理念である「おいしさで・しあわせをつくる」を価値創造の基本としつつ、当社の強みである開発力と提案力をブラッシュアップし、お客様・お取引先各位との信頼関係を宝としながら全社一丸となり、事業のさらなる成長と業務の一層の効率化に努めてまいります。